Vol.190 新刊『現代に生きる稀代の高僧「明恵上人」』ご紹介   ———旧友齊藤紀夫氏、齢73にして密教学修士に、そして初上梓も!       

[その他仏教関連]

私の三井物産時代の同僚、齊藤紀夫氏につきましては、氏の私宛のメールをこれまで下記3度にわたり、この場に転載させて頂いております。


メールは今から6年〜5年前、いずれも福島原発事故に関するもので、氏が、原発問題について元スイス大使村田光平さんをサポートする会のメンバーとして熱心に活動をされていた時代のものです。


今読み返してみても、いずれも極めて説得力に富む正論と思っています。


(因みに、以下のVol.117に記しました通り、氏と私は共に『チェルノブイリ原発事故体験者』です。
今を去ること31年前、異国の地で(氏はイタリアのミラノで、私は旧ソ連時代のモスクワで)、正に未曾有の大事故に遭遇し、右往左往・悪戦苦闘したことがつい昨日のことの様に鮮明に思い出されます)


  Vol.117  “東日本大震災に思う(その7)
          ———原発問題に関する旧友からの「怒りのメール」ご紹介

  Vol.129 “さようなら原発10万人集会」
           ———これに参加した旧友からのメール2通ご紹介

  Vol.131 “「福島原発4号機燃料プール問題」の緊急性・重大性に関して
          ———旧友齊藤紀夫氏からのメールを基に・・・

    (尚、この4号機燃料プール内の1,533体の燃料は、その後
     2014年12月迄に無事共用プールへ移送完了しています)

福島原発事故から既に6年3ヶ月。

未だに7万人近い方々が、県内外に避難を余儀なくされているという、とてつもなく悲惨な現実は、もはや大方の国民や大手メディアにとっては関心の外、、、、、何とも残念で悲しい限りです。


一方政府はここに来て、よもやの「原発新増設」を半ば公然と口にし始めており、私に言わせれば、狂気の沙汰です。

この点からも、『驕れる安倍一強ネポティズム内閣』には、決して来年の自民党総裁選まで居座ることなく、一日も早い退陣を強く願うものです。


      (尚、安倍政権についての私の直近の想いは、本年2月初めの
       日米首脳会談を受けて記しました以下のエントリーです。
       ご一読賜れば幸甚です)

     Vol.187 “日米、いよいよ『血の同盟』へ!
                ———集団的自衛権行使も視野に!!!“


さて旧友齊藤紀夫氏ですが、齢70にして発心、高野山大学大学院通信教育過程を通し密教学研究の聖道に踏み入られました。

主たる研究対象は鎌倉初期の高僧、明恵上人(1173〜1232)。
なかでも上人が理論的に確立された「光明真言」について特に深く掘り下げられています。


そして本年3月、栄えある密教学修士号を授与され、その修士論文をベースに、このほど標題の 『現代に生きる稀代の高僧「明恵上人」』 を初上梓された次第です(2017年6月15日発行、文芸社、定価1,296円)。


以下は、氏の修士論文を指導された高野山大学佐藤隆彦教授が、同書に寄せられた「小序」からの抜粋ですが、さすが佐藤教授、著者のこと・著書のことなどが鮮やかに紹介されています。


              (前略)

    “ 本書の著者齊藤紀夫氏は、明恵に魅せられた一人である。
    明恵が釈尊を追慕されたように著者は明恵を追慕する。
    そして、明恵関連の遺跡を実際に巡拝しようと計画を立て
    それを実行する。
    明恵の足跡をたどる事によって明恵に迫ろうとしたのである。
    このことは、明恵が釈尊の遺跡巡拝を願いインドへ行く計画を
    立てた事に重なって見えた。

               (中略)

     本書を一読して、私自身も今のような時代にあっても決して時代に
    流されない生き方をしたいものだと思わされた。
    また、幾星霜を経ても人の心をつかんで離さない魅力溢れる生き方を
    した明恵の素晴らしさを再確認した。
     著者の想いを通して、明恵を再認識していただくとともに、
    著者の明恵に対する想いを共有していただきたい。“


氏は今後、明恵上人あるいは日本仏教全般について、更にあと2冊は上梓したいとの意欲を示しておられ、その変わらぬ熱情と実行力にはただただ敬服するばかりです。


私はこれ迄、明恵上人について詳しくは存じ上げませんでしたが、著者が「おわりに」で、

    “このように明恵の思想・人間味溢れる言動には現代にも相通じるものが
    多く、これからも我々の心の中で生き続けるであろう。

    現在の不安定で住みにくい世の中においてこそ、
    明恵の思想・精神・教えに触れることにより、精神的支柱を得られる
    ものと信じる。

    明恵上人高弁は、我々が誇るべき実に偉大な高僧である。“

と述べておられることに触発され、遅まきながら上人の生きざまと真剣に向き合ってみようと考えているところです。

齊藤紀夫氏の一層のご研鑽とご健筆を心よりお祈り申し上げる次第です。


(尚、齊藤氏は生粋の道産子で、小樽の緑小学校・釧路の日進小学校—→札幌の啓明中学—→札幌西高校—→小樽商大を経て1966年に三井物産に入社。
修業生としてフランスに留学後、フランス・ベルギー・イタリアに勤務されました。


ところで上記啓明中学は、私が尊敬してやまぬ畏友寺島実郎さんの母校でもあります。
『気がつけば世の中つながっている!』ことを痛感致します。


その寺島さんは、啓明中学から札幌旭丘高校—→早稲田大学—→同大学院を経て1973年に三井物産に入社されていますが、旭丘高校一年の時の、「EUの父」クーデンホーフ=カレルギー伯爵にまつわる稀有なエピソードを、

   Vol.133 “「日・中・韓・北朝鮮」と「独・仏・そしてEU」
                ———EUのノーベル平和賞受賞を受けて“

の結びとして紹介させて頂いております)

                              (完)

2017年06月19日

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