Vol.155 集団的自衛権行使容認問題に思う(その4)             ———自民党『保守本流』は、今いずこ?!

[その他政治・社会分野]

例の「安保法制懇」の報告書公表、それを受けての安倍首相の記者会見から約20日。

衆参両院における集中審議はひとまず終り、与党協議も具体的事例を巡って加速しつつあるなか、安倍内閣の支持率は大きくは下落せず、引き続き高止まっています。


そうした状況を踏まえ安倍首相は、最悪「連立組み替え」も覚悟して、

  “現憲法下でも『必要最小限』であれば集団的自衛権の行使は認められる”

という、まるで正当性を欠く新しい憲法解釈を、今国会中にも閣議決定に持ち込む腹を固めた模様です。

  ———れっきとした立憲民主主義国家であるわが国において、なぜ、
    「解釈改憲」となる、かかる暴挙が罷り通るのか???

  ———戦後69年、曲折はあれども一貫して「専守防衛」・「平和主義」を
     守り通してきた自民党『保守本流』の人々は、いったいどこへ
     行ってしまったのか???

  ———彼等は、目下孤軍奮闘中の公明党をこのまま見殺しにするつもり
     なのか???


私は昨年12月にアップした、Vol.149 “「今年の漢字」は国!  ———第2次安倍内閣のこと、「ポスト近代国家」のこと、など” の結びとして、

    “来年は、自民党内リベラル勢力が、公明党を触媒として覚醒し、
    蹶起することを強く期待する“

と記しましたが、

爾来半年、公明党は必死に触媒役を果たしているものの、肝心のリベラル勢力を含む『保守本流』が「寝たふり」を決め込んでおり、何とも歯がゆい限りです。

       (尚、①「安保法制懇」の性格等につきましては、

          Vol.152 “集団的自衛権行使容認問題に思う(その1)
           ——「安保法制懇」という『有識者会議』に関して“

          をご参照頂きたいと思います。


          今回の報告書全文はこちらでご覧頂けますが、
          端的に言えば、戦後わが国の平和主義外交を真っ向から
          否定するものです。


          ②この問題に対する私の基本的な考えは、

          Vol.153 “集団的自衛権行使容認問題に思う(その2)
          ——「行使容認」(=「封印解除」)は、時代に逆行!"

          に記しました通りです)


事態がここ迄進んだのは、自民党高村副総裁の提唱による集団的自衛権の『限定容認論』というまやかしと、安倍首相の、情緒的でいいとこ取りの『目くらまし会見』の二つによるものと考えられます。

しかし、集団的自衛権というものは、たとえどんなに限定し、『必要最小限』であったとしても、「自国への攻撃の有無」という基本原則に照らせば、個別的自衛権とは次元の全く異なるものであり、その行使を認めることは、戦後わが国の外交・安全保障政策を根底から転換するものと言えます。

「戦後レジームからの脱却」を目指す安倍首相からすれば、この大転換はどうしても必要ということかもしれませんが、さすれば取るべき道はただ一つ、正々堂々と憲法改正を提起し、最後は国民投票に委ねることです。

“憲法改正は時間がかかるから先ず「解釈改憲」を” というのは、明らかに違憲行為と考えます。

一方、自分たちのこれ迄の憲法解釈及び基本政策を頭から否定される形の『保守本流』の人々に対しては、せめて「解釈改憲」だけは体を張ってでも阻止する矜持を、、、、、具体的には、閣議決定が本当に強行されそうになったら、自民党を分党し、公明党・一部野党と共に本格的な政界再編を仕掛けるぐらいの気構えを、、、、強く求めるものです。

                         (完)

2014年06月07日

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