Vol.152 集団的自衛権行使容認問題に思う(その1)             ———「安保法制懇」という『有識者会議』に関して

[その他政治・社会分野]

新年度に入り、集団的自衛権論議がいよいよ本格化する雲行きです。


安倍首相としては、今国会中に憲法解釈変更の閣議決定を行ってしまうことを念頭に、政府・与党内の調整を加速するものと見られますが、
その際の拠り所となるのが、首相が事あるごとに金科玉条の如く持ち出す「安保法制懇」(「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」)という『有識者会議』の報告書と言えます。

はたしてその報告書は、本当に金科玉条的なものになるのでしょうか?

残念ながら否と断ぜざるを得ません。


そもそもこの『有識者会議』は、法令に基づいて設置されたものでは無く、安倍首相の私的諮問機関として、人選も運用も首相の意向に沿って恣意的になされているものです。

その為、メンバー全員が集団的自衛権の行使容認論者という極めて偏った会議体となっています。


これでは、国論が大きく割れているこの問題を議論する『有識者会議』としては、いかにも片手落ち・不適格であり、『有識者会議』ならぬ、結論ありきの『有色者会議』というのが実態と言えます。
(『有色者』の『色』は、もちろん『安倍カラー』であり、具体的には『国粋色』、『復古色』ということになります)


メンバーの選定に関し、安倍首相は先月の国会答弁で『空疎な議論をされている方は排除している』と臆面も無く述べられましたが、さすれば、首相から見ると国民の半分以上は空疎な意見の持主ということになり、何をか言わんやです。


5月連休明けには公表されるという『有色者会議』の報告書が、アベノミクスと尖閣に惑わされている隙に錦の御旗化し、世の中を席巻してしまうことを心底危惧しています。


事は、    ”憲法9条の理念を守るのか、捨てるのか?”
        ”戦争をする普通の国に変えるのか、変えないのか?”

であり、正に歴史の分かれ道となる重大局面と言えます。


拙速に事を運ぶ愚だけは絶対に避けるべきであり、
就いてはこの際、『有色者会議』とは別に、民意を幅広く包含する真の『有識者会議』を、例えば衆参議長の下に立ち上げ、国民と国会の目の届くところで時間をかけて徹底的に議論がなされることを強く要望するものです。


     (尚、「安保法制懇」に関しましては、
        Vol.148 “リニア新幹線は本当に必要か?  
           ———ゼロベースで広く国民的議論を!” 

      のなかで、余談的にチラッと触れさせて頂いています)

                            (完)

2014年04月02日

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