Vol.79 この世は「忍辱(にんにく)」ーー民主党鳩山代表誕生に思う

[「この世」シリーズ]

相変わらず悲しい出来事が各地で頻発しています。


去る5月14日警察庁から発表された昨年の「自殺の概要資料」によれば、30代の自殺者は過去最多となり、若年層の自殺者が大きく増えました。
一方、親が幼児・子供を虐待したり殺したりする事件が明らかに増え続けています。

社会からあらゆる意味で余裕が無くなりつつあるなか、若い世代は、「生きる余裕」すら無くし、また、親は自分の子供に我慢する余裕さえ無くしています。

物は溢れるほど豊かになり、生活は本当に便利になりましたが、人々は常に何かに追いかけられている感じでイライラし、切れやすくなっているーーーそれが現代という時代の一つの特色ですが、私は基本的にはそれは、ここ2〜3百年間の「高度科学技術文明」の必然的結果と捉えています。

それに加え、わが国固有の背景としては、5年半に及んだ小泉首相時代に、政治が優しさを失い、「弱肉強食化」が一挙に進んだことが挙げられると思っています。


  (この点に関しましては、Vol.61“「慈悲の心」の復元を!” も併せご参照頂ければと思います)


仏教に「忍辱(にんにく)」という言葉があります。


「忍辱」は、悟りに到るために定められた六つの実践徳目である「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の第三番目です。


   (「六波羅蜜」の残る五つの徳目は、Vol.52“「無財の七施(しちせ)」誰に     でも出来る「布施(ふせ)」のすすめ“ をご参照下さい)

「忍辱」も「忍耐」も、苦しみ・悲しみ・怒り等を「堪え忍ぶ」ことですが、
「忍耐」には、“必死に耐える”、”歯を食いしばって我慢する” といったイメージがあるのに対し、「忍辱」は、“柔和な心で堪え忍ぶ”、“慈しみの心を秘めて我慢する” という意味を含んでいます。

「忍」という字は、「心」の上に「刃」と書きます。


自分の心臓の上に鋭い刃物を突きつけられたと思って、動かずにじっと耐える、
願わくば、穏やかな心を持ち続けながら我慢をする、、、、、そうしているうちに事態は必ず好転すると信じています。


現に政治の世界では、「友愛」を唱え続ける「忍辱」の人、鳩山由紀夫さんが民主党の代表に就任しました。

次回総選挙で政権交代が起き、「鳩山最強内閣」が誕生すれば、この国は間違いなく良い方向に大きく変わると考えています。


   (上記「最強内閣」に関しましては、去る3月15日付のフリージャーナ
    リスト石井和希氏の寄稿 “これが日本最強内閣だ!ーー文藝春秋特集
    になぞらえて“ 
をご一読賜りたいと思います)

この世には、苦しいこと・悲しいこと・不条理なこと等が充ち満ちていますが、
決して切れず、心穏やかに堪え忍んでいれば、必ず神仏が味方をしてくれると信じています。


この世は「忍辱」です。


尚、「忍辱」に関連する私のもう一つの思いとして、Vol.60 “この世は不条理、不公平ーー秋葉原無差別殺傷事件に思う“ も併せご一読賜ればと思います。

                               (完)

2009年05月17日

≪ Vol.78「臓器移植法改正(案)」に対する日弁連会長声明全文 | TOP PAGE | Vol.80 『山見て拝み、海見て祈り、収穫良ければ感謝する、、、』        ーーーこれぞ日本の心、宗教の原点! ≫