民主党小沢代表に望む!      (敬称略)

[石井和希]

「年越し派遣村」に象徴されるように、何とも重苦しい雰囲気のなかで迎えた2009年であるが、わが国の政治にとっては画期的な年になりそうである。

もはや、解散・総選挙がいつになろうとも、また、その時の首相が麻生太郎であれ、四番目の男(あるいは女)であれ、自民党の歴史的大敗は必至であり、よほどのハプニングでも起きぬ限り、小沢一郎が首相になろう。

筆者は、2007年の参院選直前、この場に “参院選後の「本質的政界再編」を切望する” と題し、《参院選自民党大敗—安倍首相引責辞任—新首相の下で解散・総選挙》というタイムテーブルの下、願わくば総選挙までに、対立軸が明確になるような政界再編を実現して欲しい、その絵を描けるのは小沢一郎以外には無いとの強い期待を表明した。

しかし、《安倍首相続投》という全く予想もつかない展開となり、筆者の期待はあえなく裏切られた。
げに恐ろしきは「素人KY首相」であるが(この点現下の麻生太郎もしかり)、爾来一年半、小沢一郎としては今や、なりたくもない首相を引き受けざるを得ない展開となっている。

そこで以下に、小沢次期首相(候補)への要望を記したい。

(1) 仮に民主党が単独過半数を取れぬ場合でも、民主党以外から誰かを首相とし    て連れて来る愚だけは絶対に犯さないで欲しい。———よもやとは思うも念   のため。

(2) 組閣は思い切って大胆に行い、国民が再び政治に大きな関心と強い期待を寄    せるような斬新なメンバーを選んで欲しい。

    ——大臣は憲法の上限(半数マイナス1)まで、国会議員以外に。

       人選は、《志の高さ》と《弱者へのやさしい眼差し》をキーワード
       に幅広く大胆に行って欲しい。

    ——国会議員からは党派にこだわらず思い切って柔軟に。

       上記キーワードに加え、《信念を貫く》も考慮に入れて選ぶべし。

(3) その上で、「この国の形を抜本的に変える」何百年に一度の大改革に着手し   て欲しい。
   基本は、明治維新以降の『中央集権・一極集中型構造』を、『地方主権・多   極分散型構造』に戻すことであると考える。

   ——この際、「地方分権の推進」という考え方—即ち「権限と財源をい
     かに地方に分け与えるかーという発想・アプローチはキッパリ捨て、
     「主権は国民にあり、国民に最も近い地方政府にある」という原則
     に立ち返った上で、「地方から中央に何を負託するか」を考えるべ
     し。

   ——さすれば自ずと、今の霞ヶ関は外交・防衛など一握りの仕事に限ら
     れ、また、国会議員も衆参あわせて2〜300名程度で良いという
     ことになろう。

   ——その詳細検討を最も効果的に行う為の手段として、「首都機能移
     転」を改めて喫緊の政治課題とすることを進言したい。
     「永田町・霞ヶ関から最低何を新首都に移すべきか」を考えること
     は、「地方から中央に何を負託するか」を考えることと同じだから
     である。

(4) 小沢一郎には、短期間のうちに上記大改革の道筋をつけた時点で、首相辞任   を求めたい。もっともその前に肉体的に倒れてしまうことも危惧されるが。

   ——小沢一郎という希有の大政治家は、自分の理想を実現するための手
     立て・シナリオを考えることには、物凄い智慧と情熱を傾けるが、
     一旦実現の目途がつくやいなや、急にやる気を失ってしまうタイプ
     の男である。
     後世に残る大改革の道筋さえつけてくれたならば、早々にお辞め頂
     くのが、ご本人にとっても、またこの国にとっても最善であろう。

が、しかし問題は後任である。

現職国会議員のなかから選ぶとするとかなり限られるので、選択肢を拡げたいところであるが、憲法上国会議員以外は首相になれぬことに鑑み、上記した、《志が高く》て《弱者へのやさしい眼差し》を備えた、国会議員以外の大臣候補者全員を次の総選挙で民主党比例代表候補に擁立することを提案したい。

さすれば、大仕事をなし遂げた後の小沢一郎は、間違いなく最適任者を選ぶであろう。

筆者は今年、久しぶりにわくわくした気持ちで年の初めを迎えた。ようやくわが国の政治が大きく変わる予感を感じた正月であった。

おりしもアメリカでは黒人大統領が誕生し、世界政治が大きく変わらんとしている。
アメリカに次いで、わが国にも必ず CHANGE を起こさねばならない。

今年は国民の決意と見識が試さる年である。

                    石井和希(ジャーナリスト)

2009年01月19日

≪ Vol.71 年の初めに、日本仏教界の覚醒を願う! | TOP PAGE | Vol.72 自衛隊法に基づく海自のソマリア沖派遣は脱法行為! ———派遣は新法成立まで待つべし。 ≫