Vol.60 この世は不条理、不公平ーー秋葉原無差別殺傷事件に思うーー

[「この世」シリーズ]

またしても、悲惨で不条理極まりない事件が、白昼堂々、東京のど真ん中で起きました。
被害者・ご遺族の方々の無念さを思うとき、本当に胸が締め付けられます。

私は、Vol.41 “この世は「無常」” のなかで引用しました、蓮如上人(1415〜1499)の次の言葉を噛みしめながら、ひたすら犠牲者の方々のご冥福をお祈り致しました。

      “朝(あした)には紅顔ありて、
       夕(ゆうべ)には白骨となれる身なり”


「この世」では、不条理、不公平なことが、何の前触れも無く突然襲いかかってきますし、沢山あります。

恐らくは犯人もまた、この世の不条理、不公平を怨み、絶望的な無力感と孤独感のなか、自暴自棄になって破滅に突き進んでいったものと想像します。


事件の数日後には、岩手・宮城大地震も発生しました。
ご遺族、被害に遭われた方々は、やはり、『なぜ自分たちが?』と、やり場のない思いに囚われておられるものと推察します。


こうした「この世」の不条理、不公平をどう捉えたら良いのか? 
それはどうしたら解決・解消されるのか? 
我々は何をすべきなのか?

私は、不条理、不公平の解消に向け、国も個人も社会も、最大限の努力をなすべきことは当然としても、究極的には、

     “不条理、不公平の解決を「この世」だけに求めるのは無理。
      解決は「あの世」を含めた我々の輪廻転生のなかにしか
      存在しない。” 

という考え方を取る方が良いと考えています。そして、それが真実であると確信しています。


人は何度も何度も生まれ替わります。
決して「この世」が全てではありません。
「この世」は、たかだか百年足らず、私たちの悠久の魂にとっては、束の間の一瞬にしか過ぎません。

     “「この世」は不条理、不公平に満ちている。
      しかし、所詮は束の間、何とか乗り切れば、
      霊格(魂の格)が上がり、「来世」は良くなる。”

と信じ、不条理、不公平を試練・修行として前向きに受け止める、そこに心の安穏が生まれ、来世以降に必ずつながると考えています。(Vol.6 “この世は「修行」” ご参照)


ハンガリーの詩人ペテーフィ(1823〜1849)は言っています、

     “絶望は虚妄だ、希望がそうであるように”   と。

                            (完)

2008年06月19日

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