Vol.48 老舗「赤福」の不祥事に考えるーー安原和雄さんに続いて

[その他スピリチュアル分野]

尊敬する安原和雄さん(フリージャーナリスト、元足利工業大学教授)が、ご自身のホームページ“安原和雄の仏教経済塾”上に、『「赤福」の不祥事に考えるーー正しい「もったいない」精神を』と題する極めて演繹的で奥深いエッセイを掲載されているのを発見しました。

私は、生まれ育ちが尾張(愛知県の西側半分)のため、伊勢神宮(お伊勢様)には子供の頃から何回も行っていました(たしか小学校の修学旅行も伊勢・鳥羽でした) また、暫く前には、厳寒のさなか五十鈴川で禊ぎも行って参りました。

そしてお伊勢様と言えば「赤福」、私のなかでは、お伊勢様と「赤福」とはいわば「一対」とも言える存在でした。

そういうこともあって、今回の不祥事には大きなショックを受けました。

数百年もの間、お伊勢様のそばにあって、お伊勢様のお陰で繁盛してきた老舗までもが、何年も前からこういうことをやっていた、、、、、お伊勢様が冒涜されたような、何とも言えぬ絶望感に囚われていましたが、更にまた、「赤福」のご近所で、やはり何百年も前からお伊勢様と共に繁盛してきている「御福餅」までもが同じことをやっていたことも明らかになりました。加えて、船場の老舗、吉兆までもが、、、、、、、、

いったいこの国はどうなってしまったのか、暗澹たる思いです。

また一方、防衛省の守屋(前)次官にも本当に驚かされました。

ご本人の『神をも畏れぬふてぶてしさ』と共に、そういう彼の行動が永年に亘って誰にもチェックされず続いてきたということは、この国の政治システムが明らかに末期的症状に陥っていることの証左だと考えています。

そこで以下、安原さんに触発をされ、私も今回の不祥事を契機に思うことを箇条書きで記させて頂きます。

  (1) もはや日本人には、『神仏を畏れる』『悪いことをするとバチが
      当たる』『天網恢々疎にして漏らさず』という感覚が全く無く
     なっていると思われます(もちろん それは欧米人にもある程度は
     当てはまりますが)
  
  (2) その原因は、明治維新以降終戦まで続いた宗教教育(天皇を
     現人神とする「国家神道」という一神教)の反動としての、
     「戦後教育」そのものにあると私は考えています。

  (3)その結果、『神も仏も信じない』『信じるのは「お金」だけ』
     という、「金銭万能主義」「経済至上主義」が蔓延り、
    「宗教心」をすっかり忘れてしまったのが今の日本人であり、
     それが、もろもろの不祥事の根本原因であると確信しています。

  (4) 戦後60有余年、そろそろ我々は抜本的にパラダイムを変える
     必要があると考えています。
     そのことに関する私の考え方は、Vol.29 
     “『宗教心溢れる時代』に向けて” にやや詳しく記させて
     頂きましたので、ご一読を賜りたいと思います。

  (5) 地球温暖化を筆頭に、もはやこれまでの生き方では社会は立ち
     行かないこと明白です。
     神様と共に何百年も商いをしてきている「赤福」の今回の
     不祥事は、『一刻も早くパラダイムを変えなさい』という
     お伊勢様からのメッセージでは無いかと感じています。
 
お伊勢様からのメッセージを謙虚に受け止め、その意味するところを深く静かに考え、行動に移す、それが今我々全員に求められていると思っています。
                          (完)

2007年10月30日

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