Vol.19 「脳死」は「人の死」にあらず!!

[臓器移植法関連]

今年もまた「臓器移植法」の改正(案)を今国会に提出すべく、与党有志議員が活発に動いています。


昨年は、自民党の「脳死・生命倫理及び臓器移植調査会」が中心になって改正(案)の法文化作業を進めましたが、調査会内部にも反対論があり、結局は法案提出に到りませんでした。


私は当時【臓器移植法の「改正(案)」に反対】(vol.8)と題する主張を関係の方々に投げかけ、またこのコラムにも掲載させて頂きましたが、今年もまた同じ動きが国会内で起きていることを大変残念に思います。

去年も今年も、改正(案)の最大のポイントは、“「脳死」を一律に「人の死」とする” ということです。


「脳死」とはどういう概念か?「臓器移植法」とはどんな法律か? 等につきましては、このコラムvol.4【臓器移植法の見直しに思う】に記させて頂きましたので、ご参照賜りたいと思いますが、私は「脳死」は、“人が「死」に到る一つ前の状態”ではあるものの、決して“「死」そのもの”では無いと固く信じています。

心臓内科の泰斗である渡部良夫博士は、現行の「臓器移植法」が国会で審議中の去る1997年、『国会議員への十の質問』を公表されました。

その9番目の、核心を突く鋭い問いかけは次の通りです。

    “あなた方は移植医療の短期的利点――目の前の患者さんが
     何人救える、延命できる――よりも、それが倫理、社会秩序、
     人類の文化に与える長期的悪影響のほうが、遙かに大きいことを
     認識できないのですか?”

今年もまた、各界の反対により「改正(案)」が提出されぬか、あるいは否決されることをひたすら願うものです。
                                  (完)

2005年03月01日

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