憲法9条【不戦の誓い】は永劫に

[石井和希]

終戦後59回目の暑い夏も終わった。
来年には戦後生まれが早や還暦を迎える。
悲惨極まりなかったあの戦争も遠いものになりつつある。

一方、憲法も施行から既に57年。
自民党は、来年結党50年の節目にあたり憲法改正に向け具体的な一歩を踏み出さんとしている。民主党もまた「改憲ムード」にある

たしかに現憲法は、米国を主体とする占領軍によって押しつけられたものであり、これを真の自主憲法に改定する必要があることは論を待たない。

問題は「どこをどう変えるか」であるが、9条の【不戦の誓い】だけは未来永劫断固守り通して行きたいものである(但し自衛隊の位置づけを明確にするために、改憲時には「陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない」とする同条第2項に、《専守防衛のための自衛隊を除き》を加えるべきであろうが)

ここ迄経済大国になった日本、相応の国際貢献・国際協調が必要なることもまた論を待たない。
しかし、だからといって9条を改定し【武力行使】によって国際的な役割を果たさんとする愚だけは決して犯してはならないと考える。いわんや「国連待機部隊構想」など、現憲法下でも【武力行使】を可能とするような解釈・対応は論外と言えよう。

『日本も早く「普通の国」になるべき・なって欲しい』、『国連主導の多国籍軍(あるいは同盟国軍)と一緒になって戦うべき・戦って欲しい』という内外の圧力は、我が国の国際的プレゼンスの更なる拡大と戦争体験の風化とが相俟って今後益々強まるであろう。
しかし我々は声を大にして反駁して行けばよい、『我が国は「普通の国」では無い。我が国は世界で唯一原爆を体験した極めて「特殊な国」である。たかだか50年や100年ではとてもその傷は癒えない。核兵器というものはそれ程残虐なものである。戦争は二度とやらない』と。

押しつけられた憲法、しかしこと9条に関しては、我々もその崇高な理念に心底から賛同し、未来永劫それを守り通して行くことを固く誓ったのである。

【不戦の誓い】を堅持し、核兵器のむごさ・戦争の悲惨さを世界に訴え続けて行くことこそが、我が国の出来る最大の国際貢献である。そしてそれが、先の戦争で尊い命を落とされた300万人を超す同胞へのせめてもの償いではなかろうか。

                       石井和希(ジャーナリスト)
 
九条の会 オフィシャルサイト
http://www.9-jo.jp/  

2004年09月11日

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